この前の北エン・アソカンラウンド中にフロント・リアブレーキがスカスカになる問題が発生し、レース後にはクラッチの切れが悪くなる問題も発生してしまいました。
ブレーキの方はレース後には回復していたため、フルードの劣化によりベーパーロックが生じていた可能性が高い一方、クラッチの切れの悪さは時間がたっても回復する様子がなく原因不明。具体的にはレバーをグリップ辺りまで握って初めて、油圧がかかり始める感じ。これもフルードの劣化によって生じる現象なのか?
買って3年間もフルード交換してないしなぁ。
いずれも油圧系に関する現象でありフルード交換で症状が改善する可能性もあることから、フロントブレーキ、リアブレーキ、クラッチ3系統のフルード交換をまとめて行うこととしました。
結果、最終的には無事に完了させることができたものの、けっこう悪戦苦闘しました。
まずはクラッチの切れの悪さにメス
結論から先に言うと、
①フルードの交換&エア抜き
②クラッチレリーズの取り外し&再取り付け
の順に行うことでクラッチレバーのフィーリングが元通りに戻りました。
①フルードの交換&エア抜き
まずはブリーダーバルブを緩めてマスターシリンダ側からレバーでポンピングしてフルードを送液してみたところ、気泡の押し出しは特に発生せず。
しかし、クラッチのフィーリングは変わらず。
それなら、一度油圧系統を解体してみよう!
そこで、さらに踏み込んでマスターシリンダ側のバンジョーボルトも切り離し、マスターシリンダのフルードを全抜きすることに。
これが悪手で、その後接続しなおしてもレバーが完全にスカスカとなって全く油圧がかからない状態に(笑)。これは正にエアの噛みこみの症状。
結局、送液ラインを組みなおしたうえでブリーダーバルブ側からマスターシリンダ側に向けて、注射器を使ってフルードを送りこむ方式でエア抜きができました。
この注射器、とても便利でした。圧送するにつれて、マスターシリンダから気泡がボコボコと出てきます。その後、マスタ→ブリーダーへの送液、ブリーダー→マスターへの送液を何回か繰り返すことで気泡は完全に消失。
ただ、レバーをグリップ辺りまで握って初めて、油圧がかかり始める症状は全く改善せず。
②クラッチレリーズの取り外し&再取り付け
次に疑ったのがクラッチレリーズ部。こちらはM6ボルト3本で取り外すことができます。
取り外した状態でクラッチレバーをニギニギしてみると、油圧で上下動しているようです。
この状態がいいのか悪いのかはわからないままに、周囲をクリーニングして再度取り付け。
取り付け後に再度クラッチレバーをニギニギしてみるとあら不思議、レバーのフィーリングが元に戻っていました!
この結果を見ると、クラッチレリーズ部に何かしらのエア噛みが発生していて、取り外し・取り付けのタイミングでうまく気泡が消失し、正常な動作になったという解釈になりそうです。
同じような症状がある方は一度お試ししてもらうと効果的かもしれませんよ。
続いてフロントブレーキとリアブレーキフルードの交換
フロントブレーキ、リアブレーキについてはブリーダーバルブ側からの排出と、注射器を用いた新品フルードの送液で特にトラブルなく終了。
フルードはDOT4又はDOT5.1フルードが指定です。今回僕はDOT4フルードを用いました。
次回の走行でベーパーロックが解消されたかを確認です!
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