2026JEC御所参戦記

GASGAS EC250
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ついに2026年のJEC(全日本エンデューロ選手権)シーズンが、九州・熊本県の「御所オートランド」で開幕!今回ボクもNBクラスで参戦することにしました。

今回は金曜日に現地入り。受付を済ませ、パドックを準備したあとは、ご一緒したGさんと近くの温泉へ直行して英気を養いました。「明日は嫌でも走り倒すんだから、今日は体力を温存してリラックス!」という自分なりの戦術(?)です。阿蘇の雄大な山々に囲まれた会場は、5月とは思えない夏のような強い日差しが3日間共に照りつけていました。

この過酷な3日間、Day 1とDay 2のリザルトを比較することで見えてきた「オフロードバイクを乗りこなすために今の自分に足りないこと」を、等身大でお届けします。

会場の様子とパドックの熱気

会場となった御所オートランドは、阿蘇の絶景を望む素晴らしいロケーション。

今回の参戦にあたり、パドックは「ダートバイクZIM」さんに用意していただきました。お世話になっているショップのサポートがあるパドックは、まさに「レースの拠点」という雰囲気。ここでマシンの最終チェックを済ませ、気持ちを高めていきます。

競技開始前に行われる「ブリーフィング」では、主催者からコースの注意点やルールが説明されます。

「オンタイムエンデューロ」について

「エンデューロって、みんなで一斉にスタートして順位を決めるんじゃないの?」 いえいえ、JECが採用しているのは、世界基準の「オンタイム方式」です。

これは1台ずつ数分おきにスタートし、規定時間内に移動区間「リエゾン」を走り抜け、その間にある競技区間「テスト」での合計タイムを競うもの。今回はスタート直後にいきなり2つのテストがあり、その後リエゾン区間を走るレイアウトでした。

  • リエゾン(Liaison): 公道や林道などの移動区間。指定された時間にチェックポイントを通過しなければならず、正確なスケジュール管理が求められます。
  • テスト(Test): ここが勝負どころ!1秒を削り出すために全開走行する区間です。

単なる「速さ」だけでなく、長時間走り続けるスタミナ、マシンの温存、および分刻みのスケジュールを守る自己管理能力が必要な、非常に戦略的なレースなんです。

圧巻のパルクフェルメ

車検を無事にパスしたマシンたちは、スタートまでの間「パルクフェルメ(車両保管場)」へと運び込まれます。

IAクラスのスペシャルなマシンから、ボクたちNBクラスの愛車まで、色とりどりのバイクがズラーっと並ぶこの光景は、何度見ても身が引き締まります。一度搬入すると、スタート時刻まで一切触れることは許されません。

御所オートランドのコースレイアウトと路面

今回のコースマップは、スタート直後から息をつく暇がまったくない構成でした。

  1. クロステスト(CT)4.3km:いきなりのメインディッシュ!ハイスピードな全開区間が散りばめられた4.3km。
  2. エンデューロテスト(ET)1.5km:テクニカルな林間セクション。キャンバーやタイトなコーナーが連続します。
  3. リエゾン(ROUTE)7.7km:規定時間内にパドックへ戻るルート。

路面は終始ドライコンディション。一見走りやすそうですが、現実は過酷でした。至る所にある連続したギャップが車体を激しく叩き、周回を重ねるごとに深く刻まれる轍がバイクの行く手を阻みます。

比較リザルト:Day 1 vs Day 2 の現実

比較リザルト:Day 1 vs Day 2 の現実

2日間のボク(ゼッケン494)のテストタイムを直接比較すると、その過酷さが浮き彫りになります。

テスト別平均タイム比較

テスト種別Day 1 平均Day 2 平均タイム差
クロステスト (CT)8分03秒8分50秒*+ 47秒
エンデューロテスト (ET)3分55秒4分06秒+ 11秒

*激突により大幅ロスしたCT-3を除外した平均タイム

2日間のコンディションとリザルトの変化

項目Day 1 (土曜日)Day 2 (日曜日)
スタート時刻11:0308:13
周回数4周6周
路面状況轍が少ないドライ深い轍と激しいギャップ
最高順位14位20位

Day 1は比較的フレッシュな状態で、路面も整っていたため、なんとか14位に食い込めました。しかし、より高いスタミナと適応力が求められたDay 2、CTで約47秒、ETで11秒ものタイム低下を招き、自分の弱点が次々と露呈することになりました。

レース中に味わった「トラブルの連鎖」

Day 1の結果を受け、Day 2に具体的な目標を立てました。 「CTは8分切り、ETは4分切り!」

しかし、この焦りが仇となりました。CTのハイスピードな直線で無理にタイムを稼ごうとアクセルを全開にした瞬間、ギャップで暴れ出したフロントを抑えきれず、コース脇の木と激突してしまったのです。

  • マシンの損壊: フロントマスクが破損し、ブラブラ状態に。視界を遮るパーツに翻弄され、この周のCTタイムは通常より2分以上遅れる10分20秒
  • 身体の異変: 衝撃でコンタクトレンズがポロリ!奇跡的に見つかり、気合で装着しましたが、失った自信は簡単には戻りません。

その後、スタッフさんに相談しマスクを外した「顔なし」スタイルで意地の完走を果たしましたが、一度「木に吸い込まれる」恐怖を覚えてしまい、スロットルは最後まで重いままでした。

激突?によりもげてしまったフロントマスク

順位を上げるための具体的課題

ポイント獲得(10位以内)への距離をデータで直視してみます。

比較項目(Day 1)CT(4.3km) 平均1kmあたりの差
NBクラス1位の選手6分43秒0秒
10位の選手7分20秒+ 約10秒
ボク(#494)8分03秒+ 約20秒

10位の選手との差は、CT1回につき約40秒。つまり、1kmあたり「あと10秒」。 これを縮めるために必要なのは、無理なアクセル全開ではないのかもしれません。

  1. ギャップへの対応: 上級者はギャップを「スキップ」するように飛び越えますが、自分は「舐めて」走るのが基本。しかし、疲労で腰が落ちると、その衝撃をすべて腕で受けてしまい、これまでにあまり経験したことのない腕上がりを招いていました。
  2. 轍(わだち)への吸引: 視界に入ってしまった深い轍に吸い込まれてしまう。これもベーススピードが落ちる原因です。
  3. 基礎フォームの再構築: 結局のところ、疲れた時こそ問われるのが「基礎」の地力です。体力が尽きかけ、思考が朦朧としてくるレース後半に、自分を守ってくれるのは無意識にできる正しいフォームだけ。正しい荷重位置をキープし、繊細なコントロールを続けられれば、今回のように荒れた路面でもターゲットタイムを維持し、恐怖心に打ち勝てたはずです。今回の残念な結果から、「基礎からのフォーム修正」こそが、小手先のテクニック以上に順位上昇への最短ルートであるのだと痛烈に痛感しました。

まとめ

最終的なリザルトはDay 1が14位、Day 2が20位。 当初の目標には届きませんでしたが、この2日間の数字の落差は、今やるべきことをはっきりと教えてくれました。14位という数字に見えた希望と、20位という数字が突きつけた厳しい現実。その間にある「安定感」の欠如こそが、今の現在地です。

そして、受付でもらった日高ツーデイズ(HTDE)のパンフレット。あのアドベンチャー感溢れる北海道の広大な大地を、今の未熟なフォームで走り抜けることは、リスクの方が大きいかもしれませんが参戦したい!次戦までに地道な基礎練習をイチからやり直したいと感じた御所2daysでした。

御所で応援してくださったみなさん、トラブルの際に温かく助けてくれたスタッフのみなさん、会場でご一緒いただいた方々、本当にありがとうございました!

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