新型WR125RはWR250Rの代わりになる?オーナー目線の比較レビュー

YAMAHA WR250R
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ついにヤマハから、待ちに待った「WR」の名を冠する新モデルが発表されましたね。 2026年1月30日発売の新型「WR125R」。1オフロードファンにとっては、非常に嬉しいニュースです。

僕は2015年にWR250Rを購入し、現在の走行距離は約16,000km。 四国までキャンプツーリングに出かけたり、時には泥だらけになってエンデューロレースに参戦したりと、まさに苦楽を共にしてきた最高の相棒です。10年という月日が経ち、これだけタフに使ってもエンジンは非常に元気で、その耐久性にはいつも感心させられています。

そんなWR250Rを愛する僕の視点から、新しく登場する「弟分」との性格の違いをじっくりと比較してみたいと思います。

デザイン:ヤマハブルーと「かっこよさ」は健在

スペックの話をする前に、まずはこれだけ言わせてください。 見た目が最高にかっこいいです。

WRシリーズの象徴である「ディープパープリッシュブルーメタリック(ヤマハブルー)」の輝きと、YZ直系のレーシーで鋭いスタイリング。そのオーラは完全にかつてのWR250R譲り、いや、従来より洗練されている分、それ以上の鋭さを感じさせます。

125ccクラスにありがちな「安っぽさ」や「線の細さ」は微塵も感じられません。フルサイズならではの堂々とした立ち姿は、コンビニに停めて振り返った時に思わずニヤリとしてしまうこと間違いなし。「かっこいいから乗りたい」。バイク選びにおいて最も純粋で大切な動機を、このWR125Rは完璧に満たしてくれています。

スペック比較:意外なほどの「性格の違い」

では、中身を見ていきましょう。まずはカタログスペックを並べてみました。オーナーとして気になるポイントを整理しています。

項目新型 WR125RWR250R ひと言コメント
エンジン水冷単気筒 SOHC 4バルブ VVA水冷単気筒 DOHC 4バルブ高回転のDOHCか、粘りのVVAか
排気量124cc250cc倍の差は埋まらない
最高出力15PS / 10,000rpm31PS / 10,000rpmちょうどダブルスコアの差があります
最大トルク1.1kgf・m / 6,500rpm2.4kgf・m / 8,000rpmトルクも250Rが圧倒的ですね
車両重量138kg132kgここが最大の驚きポイントです
フレームスチール(鉄)アルミセミダブルクレードル軽さと剛性へのこだわりが異なります
タンク容量8.1L7.6L125Rの方が大容量です!
燃費(WMTC)約44.8km/L約25~30km/L(実測値)航続距離に大きな差が出そうです
シート高875mm895mm125Rも本格的な高さですね!

衝撃の事実:WR250Rの方が軽量という贅沢

スペックを見て最も驚いたのは、車両重量です。 「125ccクラスなのに、250ccのWR250Rより重いのか」と、思わず二度見してしまいました。

新型WR125Rの138kgに対し、WR250Rは132kg。なぜ排気量の小さい125Rの方が重いのか、その背景には時代の変化があります。WR250Rはチタンバルブやアルミサブフレームなど、高価な軽量パーツを惜しみなく投入していましたが、新型WR125Rは最新の排ガス規制への適合やABSの搭載が必須となっています。さらに、多くの人が手に取りやすい価格(コストバランス)を実現するためにスチールフレームを採用したことも、この重量差に繋がっているようです。

現代のバイクは排ガス規制やABS義務化などで重量が増える傾向にありますが、こうして比較すると、WR250Rがいかに「コスト度外視の特別なマシン」だったかが改めて浮き彫りになりますね。

【WR125R 足つき】161cmの「ホビット族」でも乗れるのか?

スペック表を見て、多くの人がブラウザを閉じそうになった箇所があると思います。 そうです、シート高 875mmです。

身長170cm後半のライダーなら余裕かもしれませんが、僕のような身長161cmの「ホビット族」にとっては、絶望的な数字に見えるかもしれません。 しかし、10年間WR250R(シート高 895mm!)に乗り続けてきた僕から言わせてもらうと、「WR125Rの足つきは、絶対に対処可能」です。

なぜそう言い切れるのか、WR250Rでの経験に基づいた理由が3つあります。

  1. 「スリム」は正義 WRシリーズ最大の特徴は、車体が驚くほどスリムであること。4気筒ネイキッドのようにガニ股にならず、足を真下にストンと下ろせます。数値以上に足は着きます。
  2. サスの沈み込みを利用する オフロード車のサスペンションは柔らかく、跨った瞬間にライダーの体重でググッと沈み込みます。カタログ値はあくまで「空車時」の数字。実戦値はずっと低くなります。
  3. 純正オプションで解決できる これが最大の安心材料です。WR250Rと同様、新型WR125Rもすでにローシートやローダウンリンクの発売がアナウンスされています。

僕自身、WR250Rではローダウンリンクを活用し、厚底のオフロードブーツを履くことで、161cmでも不安なく林道を楽しめています。兄貴分の895mmを攻略できたのですから、それより20mm低い弟分の875mmは、オプションパーツと少しの工夫で「誰もが乗れる高さ」になります。足つきの数字だけで諦めるのは本当にもったいないですよ!

エンジン特性:VVAがもたらす「粘り」への期待

WR250Rのエンジンは、高回転まで回してパワーを引き出す楽しさが魅力ですが、低回転での粘り強さは少し苦手な部分もありました。

対して新型WR125Rは、VVA(可変バルブ機構)を搭載しています。

  • 低回転: トルク重視でトコトコと粘り強く走れる
  • 高回転: バルブが切り替わり、15PSをフルに活かして伸びる

この特性は、低回転域の粘り強さはもちろん、カムが切り替わる高回転域での加速感も大きな魅力です。難所での扱いやすさと、回した時の『WRらしい快活さ』の両立が期待できる点は、林道でのタイトなセクションやアタック走行において非常に強力な武器になりそうです。「セローのように粘れるWR」という、新しい楽しさが期待できそうです。

「旅力」の向上:航続距離は300km超え?

四国キャンプツーリングを楽しんできた僕にとって、非常に羨ましいのが燃費と航続距離のバランスです。

  • WR250R: 約190km前後(ツーリングでは常に給油を意識します)
  • WR125R: 約360km以上!?(かなりの余裕があります)

WR250Rでのツーリング、特に山深い場所ではガソリン残量への不安が常にありました。満タン給油後、約150kmで給油ランプが点灯します。しかしWR125Rなら、一度の給油でこれまでの倍近く走れる計算になります。 「もう少し奥の道まで探索してみよう」と思える心の余裕は、長距離ツーリングにおいて非常に大きなメリットになります。

入門用として:これ以上ない「最適解」の登場

もし今、友人から「オフロードを始めたい」と相談されたら、僕は迷わず「新型WR125Rがおすすめだよ」と答えると思います。

  • 本格的なフルサイズ: 21/18インチなので、タイヤの選択肢が豊富。
  • 扱いやすいパワー: 初心者でも怖がらずにアクセルを開ける楽しさが味わえます。
  • 足つき対策済み: 前述の通り、オプションでハードルを下げられます。

そして何より、「原付二種」ならではの維持費の安さは見逃せません。

【維持費比較】年間数万円の差が出る「原付二種」の魔法

「125ccは維持費が安い」とよく言われますが、具体的にどれくらい違うのか、ざっくりと比較してみました。

項目WR250R (軽二輪)WR125R (原付二種)差額のポイント
軽自動車税3,600円 / 年2,400円 / 年毎年缶コーヒー10本分お得
自賠責保険(60ヶ月)約14,000円約14,000円ここはほぼ互角
任意保険年齢・等級による(例: 年4〜5万円〜)ファミリーバイク特約(例: 年1〜2万円程度)ここが決定打!

特に強力なのが任意保険です。 もしあなたやご家族が車を持っているなら、自動車保険のオプションである「ファミリーバイク特約」を使えば、月額1,000円〜2,000円程度の追加費用で加入できます。しかも、年齢制限なしで補償されるケースが多く、もし事故をしてしまっても本体の等級に影響しません。

もし250ccで単独の任意保険に入ると、特に若いライダー(21歳未満など)の場合は年間10万円近くかかることも珍しくありません。この「固定費の差」だけで、毎年新しいオフロードブーツやヘルメットが買えてしまうのです。

WR250Rオーナーは「買い」なのか?

正直に申し上げますと、WR250Rの性能を求める限り、「置き換え」にはならないと考えています。2015年から10年間、このポテンシャルを共にしてきた差を埋めるのは難しいからです。

しかし、もし愛着ある相棒が寿命や故障で「どうしても乗れなくなった時」、このWR125Rは「最有力候補」になりそうです。

  • ヤマハの「WR」という血統に乗り続けたい
  • パーツ供給への不安がない「新車」の安心感
  • 維持費の安さを活かして、セカンドバイクとして増車する夢も……

結論:ようこそ、新たな「WR」!

新型WR125Rは、かつてのWR250Rのような「ストイックなまでの高性能」ではありませんが、「誰もが等身大で本格オフロードを楽しめる」という、非常にヤマハらしい素晴らしいモデルです。

WR250Rが「限界を追求した究極の相棒」なら、WR125Rは「日常を冒険に変えてくれる身近な相棒」と言えるかもしれません。

新たな「WR」が、これからのオフロードシーンを盛り上げてくれることを心から願っています。かつての僕がWR250Rで体験したあのワクワクを、今度は125Rが多くのライダーに届けてくれるはず。道ですれ違える日を楽しみにしています!

※本記事は2025年12月時点の発表情報を基に、WR250Rオーナーの個人的な見解をまとめています。

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