皆さんはもう「初乗り」済ませましたか? ボクにとって今回の裏山練習が、記念すべき新年のオフロード走り初めとなりました。 短時間とはいえ、新年早々からバイクで遊べるなんて、今年もいい一年になりそうです(笑)。
さて、なぜ新年一発目から気合を入れて裏山に向かったかというと……。 実は昨年のツーリングで、想定以上にハードなルートに入り込んでしまいまして…(笑)。 その時、ガレた(石がゴロゴロした)上り坂でバイクを全く安定させることができず、転んでは起こし、転んでは起こしを繰り返す……まさに「悶絶」を経験したんです。
「もう二度とあんな思いはしたくない!」 (と同時に、あの「哀れみの視線」も二度と感じたくない!)
そんな思いを胸に、リベンジを誓って特訓に行ってきました。 今回のテーマはズバリ、「ガレ場での車体安定性の確保」です。
今日は、アクションカメラで定点撮影し、客観的に分析して初めて分かった「成功と失敗の分水嶺」。そして、その先に見えた最高のご褒美について記事にしました。
恐怖の「ガレ&根っこ」上り坂での苦闘
裏山には、ボクがどうしてもスムーズにクリアできない「魔のセクション」があります。 そこは、浮き石(ガレ)や木の根っこが混ざった嫌らしい上り坂。 まさに、以前のツーリングでボクを苦しめたシチュエーションそのものです。
「バイクは速度が出ていた方が安定する」 これはオフロードの定石ですよね。だからボクも、「初速をつけて一気に駆け上がる!」という作戦で挑みました。
「今日こそは!」と勢いよく突っ込むのですが……やっぱりダメ。 勢いはあるはずなのに、石や根っこにタイヤが弾かれるたびにバイクが暴れだし、どうしても「安定したスピード」に載せることができないんです。
「スピードが足りないから不安定なのか? それとも他に何か致命的な原因があるのか?」
焦れば焦るほどアクセルを開けますが、スピードを出せば出すほど石に当たった時の反発も強くなり、挙動はさらにバラバラに。 暴れるハンドルを必死に抑え込んでいるボクの姿は、さぞかし滑稽でしょう(笑)。 体が安定しないまま、岩などでバランスをを崩すと、もうおしまい。

何度もトライしては失敗し、引き起こしのため、体力だけが削られていきます。 アクセルを開けているのに、バイクが弾かれて前に進まないあのもどかしさ。 山の中でスタックした時の絶望感がフラッシュバックしてきます……(泣)。
アクションカムが教えてくれた「失敗の原因」
今回、自分の走りを客観的に見るためにアクションカムを設置して動画を撮ってみることにしました。 適当な木の枝や岩場にカメラをセットし、録画してトライ。
「きっと、そこそこカッコよく乗れているはず!」 そんな淡い期待を抱いて再生ボタンを押したのですが……そこに映っていた現実は残酷でした。
「うわっ、ボク、めちゃくちゃ手前を見てる……!」
自分では前を見ているつもりだったんです。 でも、動画の中のボクは、まるで地面に落ちた何かを探しているかのように、目の前のガレ石を凝視していました。

しかも、ただ凝視しているだけではありません。セクションの序盤で派手にバランスを崩し、盛大に転げ落ちる瞬間までバッチリ記録されているという「おまけ」付き……(泣)。

人間、怖いものや障害物があると、ついそこを見てしまうんですよね。 特に今回は「ガレ」があるので、タイヤをどの石に乗せようか、どこを避けようかと必死に足元ばかり見ていました。
実はこれこそが、スピードを出しても安定しなかった最大の理由でした。 目線が近いと、石に乗り上げるたびに「視覚的な恐怖」として脳に伝わり、反射的に腕や肩が力んでしまいます。 その微細な力みが、バイクの自然な挙動を邪魔して失速を招き、「安定したスピード」への到達を阻んでいたのです。 つまり、原因はスピード不足ではなく、「目線による過剰な反応」にありました。
「近く」ではなく「先のライン」を見たら…?
原因が分かったので、意識をガラッと変えてみることにしました。
「手前のガレ石は無視。ずっと先のライン(目的地)に目線を集中させてスタートする!」
言うのは簡単ですが、やるのは怖いです。 ガタガタと弾かれる路面を直視せず、視線をずっと先へ固定するわけですから。
意識しながら顔を上げて、坂の上のラインをじっと見据えてスタートしました。
すると…… 「えっ、あんなに暴れてたのに!?」
不思議なことに、バイクの挙動が驚くほど安定したんです。 手元のふらつきが抑えられ、初速の勢いを殺すことなく、ガレも根っこも「タタンッ」と乗り越えていけました。 一定のスピード(慣性)が維持されるので、バイクが自分で障害物を乗り越えてくれるような感覚です。

「目線が安定すれば、バイクも安定する」 視線を遠くに置くことで、路面の凸凹に対する「過剰な反応」が消え、サスペンションがしっかりと仕事をしてくれたんだと思います。 なんとかクリアできた瞬間、ヘルメットの中で「よっしゃ!」とニヤニヤしながらガッツポーズしてしまいました(完全に怪しい人)。
なんとかクリアしたのに、「今のちゃんと撮れてる!?」と急に不安になり、思わず振り返ってカメラの向きを確認してしまったのは内緒です(笑)。

なぜ「目線」を変えるだけで走りが変わるのか?
目線を遠くにおくことでガレ登りが改善した原因として以下の3つが考えられます。
脳の「処理落ち」を防ぎ、オートパイロット化する
手前の石ばかり見ていると、脳は「あ、大きな石だ」「ここは凹んでいる」と、一つ一つの障害物をすべて認識しようとするあまり、脳の情報処理が追いつかず、体が強張ってハンドル操作が遅れがちになった。遠くを見ることで手前のガレに対する処理を無意識(反射神経)に任せ、結果として体が勝手にバランスを取り、ギャップを吸収した。
フロントタイヤが「刺さる」のを防ぐ
- 近く(下)を見る = 頭が下がり、背中が丸まる → 重心がフロント寄りになる。
- 遠く(先)を見る = 顎が上がり、背筋が伸びる → 重心がリア寄りになる。
ガレ場の登りでフロント荷重になりすぎると、タイヤが石の隙間に突き刺さりやすくなる。遠くを見て重心を後ろに残すことで、フロントが軽く石を乗り越えやすくなり、リアタイヤにしっかりトラクション(駆動力)が掛かるようになった。
「スピードの恐怖」によるアクセルオフを防ぐ
近くの地面を見ていると、視野が大きく流れていくため、実際の速度以上に速く感じられ、無意識の恐怖心からアクセルを戻してしまう。
遠くの景色を見ると、景色の流れるスピードはゆっくりに感じられ、精神的な余裕が生まれるため、ガレ場を乗り越えるために必要な「勢い」を殺さず、アクセルを開け続けることができるようになる。
激闘のち、残雪の絶景
ひとつの壁を乗り越えた達成感に包まれながら、クールダウンも兼ねて山頂付近へ向かいます。
標高が上がるにつれて、土の色が変わり、空気が冷たくなってきました。 ふと見ると、地面にはまだ雪が!
タイヤが雪を噛む感触を慎重に楽しみながら登りきると、そこには疲れを吹き飛ばすような景色が待っていました。

澄んだ空気に、遠くまで見渡せる山々。そして足元に残る白い雪。 さっきまで泥だらけになって格闘していたことが嘘のような静けさです。
「あぁ、やっぱりオフロードバイクって最高!」
昨年のツーリングでの悶絶体験をバネに練習して、この景色を見る。 最高の「走り初め」になりました! このアメとムチのバランスがあるから、今年もまた山に入りたくなっちゃうんですよね。
まとめ:基本だけど一番大事なこと
今回は、苦手なガレ場の上りを通じて「目線」の大切さを再確認する練習になりました。 「スピード」を出しているつもりでも、それを「安定したスピード」として維持できるかどうかは、目線次第だと痛感しました。
もし今、ガレ場でバイクが安定せずに行き詰まっている方がいたら、ぜひ「先のライン」を見ることを意識してみてください。 不思議とバイクが暴れなくなって、新しい景色が見えるかもしれませんよ!
▼今回の定点カメラでの検証動画はこちらです



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