JEC広島に参戦したので、備忘録としてオンタイムエンデューロのルールと当日のレースの流れをまとめてみました。
オンタイムエンデューロの基本的なルール
ルート区間とテスト区間
オンタイムエンデューロではコース内にルート区間(リエゾン)とテスト区間が設定されている。レース結果に影響するのは基本的にテスト区間のタイムとなる。そのため、テスト区間には入口と出口にゲートが設けられていてタイムが計測される。
総合順位はこのテストタイムに加えて、後に述べるペナルティによって決まる。
ではルート区間は何のためにあるのか?という疑問への答えがタイムチェックという仕組み。
タイムチェック(TC)
オンタイムエンデューロではゼッケン番号ごとにスタート時刻や指定地点の通過時刻が指定されている。今回のJEC広島の場合、例えばゼッケン441番の選手は10:07にルートをスタートして、その後テスト→ルートを経て10:47に2周目を開始(=1周目を終了)しなければならない。
もし、10:49に到着した場合には2分間のペナルティ(遅着)、逆に10:45分に到着した場合も2分間のペナルティ(早着)が発生する。早く到着しても遅く到着してもペナルティの対象なのだ。
また、早着・遅着をしてしまった場合にはその後のタイムチェック時刻は下の図のように繰り上げ・繰り下げされるのも注意点。
例えば、2周目で2分遅着した場合は3周目のタイムチェック時刻は11:59ではなく12:01へと繰り下げになる。もし、当初に設定されていた11:59に到着すると2分間の早着ペナルティが更に課せられる。
なぜタイムチェックの時刻が指定されているかというと、JEC広島のようなクローズドコースではなくJEC日高(日高ツーデイズエンデューロ)のような公道も使うオンタイムエンデューロを想像すると分かりやすい。
もし、クロスカントリーレースのように先を競うレースになると、公道上での違反や一般人を巻き込む事故の発生確率が上がる。従って、基本的にはテスト区間でのみ競技に集中させ、ルート区間はレースの性質(クローズド、オープン)に応じてコースが設定される方が理に叶っているのだ。
ランキング集計
合計テストタイムと早着・遅着ペナルティを合算がランキングに反映される。これが、JNCCのような周回数で競うレースと違う点。
タイムチェック時間に周回を回れるか回れないかの絶妙なコース設定(ルート設定)がされているとペナルティの結果がレース結果に影響してきてオンタイムエンデューロがより楽しめるものになる。
速さだけでなく整備などの総合力が問われるというのはこの辺りの仕組みが影響していると思われる。
動画にするとこんな感じ。
レース当日の流れ
レース当日の流れを簡単にまとめてみました。
レース前
車検
車検を受けてバイク、タイヤ、ヘルメットが基準に適合しているかをチェックされる。
パルクフェルメへのバイクの保管
その後、ウェアなどの準備を整え、指定時間になったらパルクフェルメと呼ばれる区画にバイクを移動させる。一旦パルクフェルメ内にバイクを保管すると燃料補給や整備はできなくなる。
パルクフェルメ入場時にタイムカードが渡される。このカードをタイムチェックの度に提出して記録してもらうことになる。自分で書き込んではいけない。
その後、エンジンをかけずにスタート地点へ移動。
レース中
そして旗が振られた後にエンジンをかけ、レーススタート。
ルート
ルートはテスト区間への移動路となる。オンタイムの時間設定が緩やかな場合、比較的リラックスして移動できる。
テスト
そしてテストの開始。前走者との時間差を設けるためマーシャルに待機を指示される。フラッグが上がればいつでもスタート可。
ここからは1秒でもタイムを縮めるべく全力で走り抜ける。力みすぎて転んでしまうことも。
そしてテスト区間終了。ここは止まらずにそのまま通過。
タイムチェック
その後、周回を終えるとタイムチェックポイント付近には燃料補給・整備が可能なエリアが設けられている。指定時間より早めについたら車体チェックやガソリン補給などを行う。全て環境保護マットの上で行うこと。
その後、タイムチェック時間になったらバイクをスタート地点に移動させ、タイムカードを受付に提出。時刻を記録してもらう。その後は各々スタート可能。
このような動作を毎周(タイムチェック毎に)繰り返す。
レース後
規定の周回数を回ったらレース終了。タイムカードを提出し、再びパルクフェルメにバイクを保管。勝手にバイクを回収してはいけない。
パルクフェルメからバイクを取り出す
その後、パルクフェルメ開放のアナウンスがあればバイクを持ち出すことが可能となる。
以上がオンタイムエンデューロ当日の一連の流れ。
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